映画 しゃべれどもしゃべれども
  

       
プロデューサー 渡辺 敦 (高17回)  Vol.1


 6月1日に行われた関東地区韮山同窓会に出席された鈴木裕さん(高38)から、
「会場で渡された冊子の後のほうに 手書きのPRのページがあり、その中で 今TOKIOの国分主演で公開中の映画
『しゃべれどもしゃべれども』の プロデューサーもOBであることを知りました。 見てきましたが面白かったですよ。」
というメールを頂きました。
古典を愛する落語家に国分太一が扮し、題材やキャスティングにも話題性のある映画でしたので、気になっていました。
早速 FAX取材をお願いすると快く受けて下さいましたので、今回は第一弾ということで、お読み下さい。


<プロフィール>

渡辺 敦 (わたなべあつし 高17)三島市出身。
大阪府立大学を卒業後、1970年(株)博報堂入社。
1982年(株)ディレクターズカンパニー設立に参加、
                経営及び企画プロデュースに携わる。
1990年 平山秀幸監督デビュー作『マリアの胃袋』プロデュース。
1990年 フリーの企画プロデューサーとなる。

主な代表作は、
85’『ラブホテル』 (相米慎二監督)、87’『永遠の1/2』(根岸吉太郎監督)、
88’『死霊の罠』(池田敏春監督)、93’『人間交差点 雨』(平山秀幸監督)、  
96年『迅雷』(高橋伴明監督)、97’『暗殺の街』(中田秀夫監督)、
01’『コンセント』(中原俊監督)、02’『笑う蛙』(平山秀幸監督)、
03’『油断大敵』(成島出監督)
05’『フライ、ダディ、フライ』(成島出監督)、『ハサミ男』(池田敏春監督)など

小学校までは 大仁や西浦で過ごされ、中学に入る時に 三島に引っ越されたそうですが、
出身中学と韮高時代の所属部を教えて下さい。


三島南中卒業です。 韮高では、1,2年が声楽部で、3年は政治経済部でした。

映画プロデューサーになろうと思われた動機は?

若手映画監督9名が集まって会社を設立した「ディレクターズ・カンパニー」に発起人の
一人として参加して、博報堂(11年在社)を退社した時に覚悟を決めました。
参加監督メンバーは次の通りです。

 ●長谷川和彦監督 ●相米慎二監督(2001年死去) ●根岸吉太郎監督 ●大森一樹監督
 ●高橋伴明監督 ●池田敏春監督 ●井筒和幸監督 ●石井聡互監督 ●黒澤清監督

監督は以上9名で、私は企画担当プロデューサーでした。

今では、そうそうたる方々ですね。
今まで何作くらいのプロデュースに関わられましたか?


通称Vシネマと言われるオリジナル・ビデオ映画は11本劇場用映画29本となります。

中でも思い出深い作品は?

それぞれ思い出があり特定できません。

プロデューサーとは、具体的にどのようなことをされるのでしょうか?
また今回は、小川真二さんとのWプロデュースということですが、
役割分担のようなものはあるのでしょうか?


日本の映画界では、プロデューサーというと次の3タイプを指します。
 (1)企画を発案し、脚本を作り製作費を集めて映画を成立させることを担当する
   企画プロデューサー

 (2)映画製作費の出資金を社内で説得し決定に持ち込み製作会社としての
   責任を背負う製作会社プロデュサー
 (3)決まった製作費の管理、製作スケジュールの管理を行い撮影現場を取り仕切る
   ライン・プロデューサー

私は(1)です。
小川真二様は(2)で、アスミック・エースの社員プロデューサーです。
今回は、企画を小川様に持ち込みました。
小川様が会社を説得してアスミック・エースが出資幹事会社となり、
さらに配給・宣伝も担当して、彼はその責任者です。

しゃべれどもしゃべれども』が映画化された経緯を教えて下さい。

原作小説は8年前に出版され、すぐに映画化したいと思い 映画化権の交渉に入りました。
しかし、松竹、東宝、東映と大手が手を上げて、なかなか権利が取れませんでした。
3年前にやっと映画化優先権を期限付きで取得して、ようやく製作に漕ぎ着けた作品です。
長年の希望がかなったわけです。
原作が素晴らしかったから、ぜひ映画化したいと思ったのです。


どのようなところに惹きつけられましたか

人は誰しも、誰かとのコミュニケーションの壁を抱えて生きています。
仕事、友達、恋人、家族の中にうまくいかない人が、必ず一人や二人いるはずです。
原作は、誰でも抱えている一寸した悩みをさりげなく捉えた秀作です。
まず一歩踏み出す事。そして一寸優しくなる事
こんな事を落語家の「二つ目」を中心にして描いて見せたわけです。
日本人の優しさに感動しました
さらに非常に映像的な原作で、映画ならではの作品になるだろうと思いました。


しゃべれどもしゃべれども」の監督平山秀幸さんのデビュー作のプロデュースも
されたそうですが、今回も平山監督をご指名されたのでしょうか?

平山秀幸監督とは、助監督時代からの友達で、「マリアの胃袋」で監督デビューの
プロデュースをしました。それ以来、彼の監督としての力量に注目しており、
「人間交差点 雨」と「笑う蛙」をコンビで一緒に作りました。
今回の原作を読んで、平山監督が日本中の数ある監督の中で、この作品に関しては
最適と確信しました。
原作と監督セットで、アスミック・エースに提案した訳です。

監督はどのような方ですか?

平山監督は、スタッフを非常に大切にして、作品のために奉仕する姿勢を貫く、
心温かい監督です。


キャスティングにも関わられたのでしょうか?

国分太一のキャスティングは、製作出資社のアスミック・エースの意向。
その他は、私がキャスティングしました。


昨年TBSで放映された やはりTOKIOの長瀬君が主演の『タイガー&ドラゴン』という番組で
若者の落語人気が高まったと言われていましたね。
他の出演者も、香里奈さんをはじめ 魅力的な方々ばかりです。
ところで、静岡での上映予定はありますか?

静岡県内は、残念ながらありません。
全国一斉100館公開で、隣の神奈川県や山梨県でも公開しているのに何故でしょう?
県内の映画館主が、この手の映画に理解が低いのでしょうか?

 *7月7日からMOVIX清水で上映が決まったそうです。

文部科学省の特別選定(少年向き、青年向き、成人向き、家庭向き)をはじめ
数々の推薦を頂いている作品ですのにね。
もし何らかのイベントで上映を企画したい場合、おいくら位かかるのでしょうか?

イベント上映は、条件が様々なのでわかりません。
アスミック・エースが取り仕切っていますが、多分10万円単位でしょう。
地元で話があれば、私が仲介しましょう。


最後に同窓生の皆様へのメッセージがありましたらお書き下さい。


劇場公開は、6月29日(金)までです。
早めにぜひ見て下さい。
 
 
*都内ですと 新宿武蔵野館7月20日終了予定、
  シネツイッチ銀座7月13日まで、池袋シネ・ルーブル7月20日までと決定したそうです


お忙しい中、本当にありがとうございました。お言葉から 温かさが伝わってきました。
また第2弾の ご協力をお願い致します。
私も、週末には上京して 観させて頂きたいと思っています。とても楽しみです。


          龍城のWA!へ              Vol 2へ